THE ROOSTERS→THE ROOSTERZの全アルバム全世界配信記念 大江慎也特別インタビュー
すべてのロックファン必聴のTHE ROOSTERS→THE ROOSTERZの全アルバム(全13作)、全118曲の全世界配信がこの11月1日に実現した。多くのファンが待ち侘びた全世界配信。ツイッター(X)など、SNSでは一躍“トレンド”入りした。まさに悲願達成だろう。同配信を記念して、THE ROOSTERS→THE ROOSTERZのメンバーだった大江慎也へメールにて、インタビューを行った。配信のことだけでなく、このところ、高い評価を得ているShinya Oe & Super Birdsのライブについても聞いている。いま、改めて彼らの音楽を聞くべき時ではないだろうか。12月のライブも見逃さないで欲しい。
――この11月1日にTHE ROOSTERS→THE ROOSTERZの全アルバム(全13作)、全118曲の全世界配信が実現しました。それについてどのように感じられますか?
若い頃自分の頭の中で始まったことが、日本及び世界に伝わるということは、単純に嬉しく思います。
――また、配信に関して、大きな話題になり、ツイッター(X)などではトレンド入りしました。この反響をいかが思いますか。
配信を待ってくれていたファンの皆さん、初めてルースターズを聴く音楽ファンの皆さんが、喜んで戴けると嬉しいと思っています。
これからも聴いてほしいです。
――11月1日は43年前、1980年同月同日にシングル「ロージー」がリリースされた記念すべきデビュー日でもあります。
当時のことは、はっきりとは僕の記憶にはありませんが、そうでした。
やっとプロデビューが出来て良かったです。
――今回の配信に関しては大江様が粘り強く問題解決にあたったと結果だと思いますが、いかがでしょうか。
レコード会社の方々が、動いてくれた結果だと思っています。
――今回、配信された楽曲を改めて、聞いてみて、いかがでしたか。
音が良かったのが、やはりいいですね。
――ご自身が特に印象に残る楽曲やアルバムは何になりますか。また、初めて聞くという方にはどれをお勧めしますか。
やはり1stアルバムです。
個人的には、"INSANE"も印象に残っています。
――ご体調の関係とマネージメントの問題で、途中で脱退することになりましたが、もし、ずっと、大江様が在籍したらどんなバンドになったと思いますか。ある新聞の取材にはパンクではなくブルース、また、サイケでアヴァンギャルドなニューウエイブ路線はご自身が意図したものではないと仰っています。改めて、聞くといかがでしょうか。同時期の曲も演奏されています。
最初に目指したのが、黒人音楽を黄色人種の若い僕たちが演るという目的を描いていましたので、そこをスムースな発展により、独自の音楽スタイルに作り上げ、世界に届けたかったと思います。具体的にはローリングストーンズの様な形でしょうか。
サイケデリックなバンド音楽というのは、前述したストーンズの"サタニックマジェスティーズ"の様な形くらいしかピンとは来ませんが。ストーンズもその後、やはり黒人音楽を基としたブルース、ロックンロールを続けていますよね。
ここは日本のバンドにはあまり無い、軽音楽の本当の基礎だと、今でも思っています。
キースリチャーズさんも仰っておられますが、「ブルースを聞かずにロックンロールは(ロックは)、出来ないよ」という言葉に同感です。
――後期のZ時代のアルバムについて、大江様は参加されていませんが、もしコメントできるならいかがでしょうか。改めて穴井仁吉様·三原重夫様のリズムセクションが再評価されています。(穴井様はライブでゲスト出演されています)
詳しくは、ルースターズの「ズ」を"Z"にしたのは、僕のアイデアなんですよ。
ですので、"Z"の頃も、始めは僕もいましたよ。
――失礼しました。“Z時代の後期のアルバム”とすべきでした。
ただ、その後体調を崩すに至り、その後は、僕はおりませんでしたので、コメントは出来かねます。
――実際、大江様の音楽に影響を受けたバンドもたくさんいます。多くのミュージシャンが大江様を慕っています。
時々そう聞いています。有難いですね。
――数年前にインタビューした際、いまもTHE ROOSTERSのメンバーの一員と仰っていました。生涯唯一のバンドといってよろしいでしょうか。また、長い時を経て、昔のメンバーとも一緒に演奏活動できることが素晴らしいと考えています。やはり、高塔山での体験がいまも心に残り、友情物語は続いているのでしょうか。
いや(笑)、自分も変わりますし、また否応なく変わらされた経緯もありますからね(笑)。ただ"THE ROOSTERS"は、僕の基本であり、自分の中にとても強く残っていることは、これは変えられないでしょう。
――その高塔山で練習していたバラ族の時代に出会い、交流する中で薫陶を得た鮎川様が亡くなりました。とても悲しく、残念なことですが、鮎川様のドキュメンタリー映画『シーナ&ロケッツ 鮎川誠 ~ロックと家族の絆~』に出演して、コメントを出すだけではなく、劇場公開に際して、トークイベントやラジオなどに出席して、精力的に動いていたのが印象に残っています。やはり、敬愛する鮎川様への恩返しということでしょうか。昨年の高塔山でのアンコールでの共演も思い出深いです。今年も高塔山で見たかったです。
鮎川さんがお亡くなりになったことは、悲しいです。
ただ鮎川さんが生前仰っておられたように、「ギターに先輩後輩は無いからね」という意味も含めさせて戴きまして、音楽(ミュージシャン)の友人(僕には数少ないですが)としても思わせて頂いています。
――今年は9月の新宿ロフトでのバースデイライブ、その前の6月の高円寺HIGH(振り替え公演)と、印象深いライブが続いています。ご体調にご不安があるものの、精力的に活動されています。改めてライブ開眼したのでしょうか。また、穴井様、細海様を含む、5人体制のShinya Oe & Super Birdsは強力です。バースデイライブには下山淳様もゲスト出演されました。いかがでしたでしょうか。
ファンの方々も関係者の方々も楽しんでいただけたという印象を感じています。
パーフェクトなライブというものは、僕はないと思っていますが、その時を刻むライブが出来たのでは、と思っています
――前2公演を踏まえ、12月の高円寺HIGH公演はどのようなものになりますでしょうか。公開できる範囲で教えていただけると嬉しいです。
出来るだけ自身の体調に気を配り、ファンの皆さんもバンドメンバーも気持ちの良いライブにしたいと思っています。
――ルースターズ時代の初期·中期の楽曲、ソロ時代の楽曲が演奏されるとアナウンスされています。どんな曲が飛び出すか、楽しみでもあります。
有難うございます。
基本的な楽曲の予定です。
――2024年の抱負や目標などをお教えください。配信に関して、特別なライブも見れればと勝手に思っています。
まず来年のお正月は、おせちを食べたいです(笑)。
今年初めは去年最愛の母が亡くなりましたから、おせち料理もなかったですから。
――大江様を支え、力を貸すファンの方へメッセージをいただけますでしょうか。
流行はいずれ去り、残っていくいいものは続いていくという気持ちを持っていたいです。
だけど何よりも、音楽を楽しんで下さいね。
自分の経験上、いろんなことが起こりましたから、また今後も大切ですね。
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THE ROOSTERS to THE ROOSTERZ
2023年11月1日。
ザ·ルースターズからザ·ルースターズまで。118曲一斉配信。
▼特設サイト
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Shinya Oe & Super Birds "Sweet Winter Escape"
2023年12月22日(金)
東京·高円寺「KOENJI HIGH」
Shinya Oe & Super Birds
大江慎也(V&G)
ヤマジカズヒデ(G)
KAZI(D)
穴井仁吉(B)
細海魚(Key)
OPEN 18:30 START 19:30
前売.6500円 当日.7000円(別途Drink)
イープラスにて発売中
チケット購入は↓
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