大江慎也、“FUJIROCK FESTIVAL 2026”のGREEN STAGEに立つ!――Shinya Oe & Super Birds「すべてがうまくいく」
- FUKUOKA BEAT REVOLUTION
- 22 分前
- 読了時間: 8分

今年、2026年の”フジロック”(7月24日<金>に新潟県湯沢町苗場スキー場で開催される「FUJI ROCK FESTIVAL2026」GREEN STAGE“ROUT 17 Rock‘n’Roll ORCHESTRA”)への出演が発表された大江慎也。その彼が率いるShinya Oe & Super Birds の久しぶりの東京公演「Everything Is Going Right」が先週、5月18日(月)に新代田「FEVER」で開催された。

東京では昨2025年12月16日(火)に同じく東京・新代田「FEVER」で行われたライブ「Unforgettable」以来になる。2025年はShinyaOe&Super Birdsとして10月12日(日)福岡「INSA」、10 月10日(金)福岡「The Vooddoo Lounge」で暴動クラブと共演した「ALL WE NEED IS GOOD DREAMS」、5月17日(土)京都「磔磔」での「Let The Good Times Roll」、そしてセッションとして7月6日(日)に福岡「graf」で開催された「BRF‘25 Bassic Rock Fes.2025」のDAY2、5月31日(土)福岡ベイサイドプレイスで開催された「Bayside Music Jamboree2025 」(Shinya Oe Hakata The Session 梶浦雅弘<Dr>、渡辺圭一<B>、ハリケーン湯川<G>)などのイベント出演、さらに2026年4月10日(金)福岡「public bar Bassic.」、2025年4月13日(日)小倉「GALLER SOAP」、2月9日(日)福岡「Public bar Bassic.」でのソロライブなど、このところ、精力的に活動をしている。その逞しく頼もしい姿を見せてくれる大江慎也を、多くのファンが熱狂と歓喜で迎える。
この日、5月18日(月)は開演時間の19時30分を少し過ぎ、メンバーがステージに登場。大江は「Little Red Rooster」を歌った。ウィリー・ディクスンが作ったブルースの名曲。サム・クックもカバ-。ロックファンにはストーンズのカバーでお馴染みだろう。いうまでもなくなくルースターズというバンド名は同曲から取られた。

同曲に続き、「Good Dreams」(1984年4月に発売されたルースターズの5枚目のアルバム『GOOD DREAMS』のタイトルトラック。2024年に公開された映画『Good Dreams』の主題歌に起用された)、説明不用の「Case Of Insanity」、定番曲「Rosie」というルースターズのセトリの常連曲が披露される。聞き慣れた曲だが、いつになく鮮明に聞こえてくる。新代田「FEVER」という会場の音響の特質か、ミキシングの技術の妙か、音がダマになることなく、心地良く分離している。ひとつひとつの音が耳に優しく、身体を揺らす。そして、この日、最初の“サプライズ”を仕掛ける。「You Can’t Control Me」という新曲を披露する。大江が観客にプレゼントする一番新しい世界、Super Birdsと作り上げた静謐でいて、音の粒子は渦巻いている。タイトルについて大江は“今は相応しくないかもしれないが、英語の歌詞だけ出なく、日本語の歌詞も加えたい”という。あくまで途中経過であることを強調するが、長年やり慣れたお馴染みの曲だけでなく、自らのバンドとともに新しい曲に挑む。あと数年で古希を迎える(大江は1958年9月30日生まれ。現時点で67歳である。言うまでもないが、福岡県北九州市出身)ベテランが新曲に取り掛かる。頭が下がる思いだ。
大江のソロアルバム『THE GREATEST MUSIC』に収録された「何処へ行こうか」を披露する。2004年、ルースターズとして“フジロック”のグリーンステージに大江慎也(Vo、G)は花田裕之(G)、井上富雄(B)、池畑潤二(Dr)とともに立っているが、大江がそのメンバーとレコーディングしたアルバムが『THE GREATEST MUSIC』だ。オリジナルリリースは2006年になる。

「撃沈魚雷」、「In Nurnberg」というハードでエッジの立ったお馴染みルースターズナンバーを畳みかけ、「One More Kiss」で陰影と緩急をつけ、ペースを変える。そして二番目の“サプライズ”として「Sweet Home Chicago」が放たれる。ロバート・ジョンソンのディープなカントリーブルースは飛び切りのサプライズプレゼントだろう。さらに「King Bee」を続ける。ルースターズもカバーしたブルースナンバーで、スリム・ハーポのオリジナル。ストーンズもカバーしている。かのジュークレコードの松本康の「ブルースにとりつかれて」や鮎川誠の「ロック塾」が思い浮かぶ。同曲ではメンバー紹介とともにソロを回していく。細海魚のオルガンが気持ちよく、耳をくすぐる。
大江は“本編はあと4曲”と告げ、“これはソロからで原島、大推薦の曲。慎ちゃん、この曲はいいねと言ってくれた”と、この2026年1月6日に逝去したスマイリー原島とのエピソードを語る。『THE GREATEST MUSIC』に収録された「Stream Of Fun」を披露する。
「Go For The Party」(『THE GREATEST MUSIC』)、「Lets’sRock」(『INSANE』)、「I Dream」(『THE GREATEST MUSIC』)と、シャープでアッパーなナンバーを畳みかける。「I DREAM」には“俺の本当に望む夢は現実になる 俺は夢を見続けた”という歌詞がある。
大江は“皆さんが幸せであるように。日本には俺がおるぜ”と告げ、ステージを去る。20時45分にはメンバーはステージから消えた。
アンコールを求める拍手と歓声は5分間、鳴り響く。20時50分にメンバーは戻って来る。穴井がステージに上がるなり、“フジロック、びっくりしたね”と思わず、本音が漏れる。彼らしいMCだろう。彼はザ・ロッカーズで2018年のフジロック前夜祭に出ている。彼のような経験者でもフジロックは特別な響きがあるのだろう。次の出演者の発表を楽しみに待ちたいところだ。
大江はストーンズやビートルズもカバーしたチャック・ベリーのロックンロールの名曲「 CAROL」と、同じくストーンズやフレイミン・グルーヴィーズがカバーしたチャック・ベリーのロックンロールの名曲「Little Queenie」をメドレーで歌う。大江は同メドレーを歌い終わると“今日はブルースからロックンロールまでやったぞ!”と、嬉しそうに叫ぶ。
続いてお馴染み「C.M.C」を披露する。同曲を満足そうに歌い、演奏し終えるとメンバーはステージから去るが、会場はアンコールを求める拍手が一段と大きくなる。そんな間を置かず、21時にはメンバーがステージに再登場。
2度目のアンコールはメンバー紹介後、ルースターズの未発表曲「Go Fuck」から始まり、「Heart Edge」を畳みかける。さらに「恋をしようよ」が歌われる。いうまでもなく、ルースターズのデビューアルバム『ザ・ルースターズ』(1980年)に収録された代表曲。同曲で観客が大江の歌に合わせ、“やりたいだけ”とSING ALONG、CALL&RESPONSEする光景には驚く。数年前に某アイドルがNHKの歌番組で同曲を歌い、ちゃんと“やりたいだけ”がピー音なしでそのまま流れ、隔世の感を抱いたが、もうそういう時代なのだろう。ルースターズは早かった。いまようやく、世間が追いつきつつあるようだ。
万雷の拍手を受け、大江は興奮したのか、“サンキュー、ありがとう”と叫び、“調子に乗って自転車で青切符を切られないように気をつけて”と注意喚起(!?)。大江らしい幕切れだが、会場にはブルースが流れ、21時10分過ぎに興奮と熱狂のライブは終わった。Shinya Oe & Super Birds は、また、大きく成長したのではないだろうか。観客の満足そうな顔とその場を立ち去りがたく喫煙所などで余韻を楽しむように時間をつぶす人の多さがそれを物語る。

考えてみれば、雄鶏から怪鳥へ――そんな彼らの成長の軌跡を幸いなことに見ている。契機は2019年3月15日(金)、渋谷「LOFT HEAVEN」で行われたSuper Birdsの母体になった大江慎也(Vo、G)、ヤマジカズヒデ(G)、KAZI(Dr)の3人組のライブである。その前年、2018年9月30日(日)、東京・新宿「LOFT」で開催された“嵐の還暦ライブ” (JR東日本は9月30日の正午過ぎに台風24号の接近に伴い、同日午後8時以降、首都圏の全ての在来線を終日運休すると発表した)『60 Years Old Thanks Live Shinya Oe Place Of Love~応援ありがとう~』以来、半年ぶりの大江慎也の東京公演だった。会場の「LOFT HEAVEN」からはずっと大江のソロをやってほしいと声をかけられていたという。当初、1部はソロ、2部はヤマジカズヒデとKAZIをゲストに呼んで、数曲をセッションという感じでのブッキングだったらしい。ところが、大江がセットリストを考えていくうちに、どうせなら全編3人でやった方がいいと思い、二人に話したら、彼らもやりたいと即答したそうだ。ヤマジとKAZIは2018年の“嵐の還暦ライブ”にも参加している。敢えてベースを入れず、ベースレスのまま、3人でやってみようということになった。ツインギターにドラムス、ベースレスという編成は、大江によると、ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンをイメージしたという。
その手応えは上々のものがあった。大江慎也(Vo、G)は改めてdipのヤマジカズヒデ(G)、元REDЯUMのKAZI(Dr)とバンドを結成することを決意。当時は、まだ、Shinya Oe & Super Birdsと命名されていなかった。
Shinya Oe & Super Birdsは2022年3月5日(土)、6日(日)に東京・下北沢「Flowers Loft」で『SPECIAL 2DAYS "Time Waits For No One"』を開催している。実は2021年3月に同所の開店を祝い、ライブが予定されていたが、コロナ禍のため、延期・中止になった。結果として「Flowers Loft」のオープン2周年を祝う、2年越しのライブになる。
3月5日(土)はTH eROCKERS(THE ROOSTERZの“LAST FOUR”であることは言うまでもない)の穴井仁吉(B)、6日(日)はHEATWAVEやSION with THE MOGAMIで活躍する細海魚(Kb)がゲストとして出演することになっていた。ところが、5日にゲスト出演した穴井は翌日、6日も細海とともに続けてゲスト出演。3人+2人=5人のShinya Oe&Super Birdsが誕生する。以後、それが大江慎也のバンドになる。その姿はまるで雄鶏が怪鳥へと成長を遂げたが如く。Super Birdsという怪鳥は超怪鳥であるラドンやギャオス並みの破壊力を持つ。聞くものの心と身体に衝撃を与えるとともにその羽音は官能と快感を届ける。
Shinya Oe&Super Birdsのステージは基本的に東京と福岡だけで、他では見ていないが、彼らのライブを見る度に“成長” していることを確信する。“飛翔”と言ってもいいかもしれない。
改めて、 この日、2026年5月18日(月)を振り返る。ライブは「Little Red Rooster」で始まり、「Sweet Home Chicago」や「King Bee」を挟み、アンコールでは「Carol」と「Little Queenie」が披露された。
この日はルースターズのナンバーだけでなく、いつも以上にブルースやロックロールの名曲をカバーしている。未来のための新曲を披露しつつも現代の定番を演奏しながら過去のスタンダードナンバーを演奏する。何か、継承を意識し、それを未来に残す――そんな作業を意識的しているようにも感じる。きっと、それは松本康や鮎川誠などから習い、心と身体に染みついたものではないだろうか。
大江は終演後、“ブルースやロックンロールの継承”を意識したと語る。ある意味、繋ぎ、続ける――はROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRAの精神と音楽にリンク。Shinya Oe&Super Birdsはその直前、7月11日(土)に恵比寿「LIQUIDROOM」で開催される「ザ50回転ズPresents“Versus!Versus!Versus! 2026”」に出演し、ザ50回転ズと共演する。同イベントはザ50回転ズの熱望で実現することになった。昨2025年10月10日(金)には福岡で暴動クラブの熱望で彼らと共演している。その共演も継承というべきものだろう。
大江はスマイリー原島という、大江が苗場にいる時にはいつも側にいた亡き友のため、フジロックのグリーンステージに立つ。この5月18日(月)のイベントタイトルは「Everything Is Going Right」――“すべてがうまくいく”だった。すべてが正しい方向に動き出している。

7月24日(金)FUJI ROCK FESTIVAL '26
ROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRA
7月11日(土)
恵比寿LIQUIDROOM
ザ50回転ズ Presents
“Versus!Versus!Versus! 2026”
Shinya Oe & Super Birds × ザ50回転ズ






コメント